バリは今(2005年7月)

新学期                  By Aki
ここでは、学校へ通う子供を持った家庭では、子供の送り迎えは優先順位の一番だといっても過言ではないだろう。
日本のように学区というものがないため、歩いていける範囲内に学校があるとは限らないから、学校へ行くには送り迎えをしてもらわないとならない。
殆どの学校は、朝から昼までと昼から夕方までの2部制なのだが、子供らの通勤は、運転手やお手伝いのいない一般家庭では親がすることになる。
年の離れた兄や姐、親戚等がいればよいが、そうでないときは同じ学校へ通う近所の友達の親に乗せてもらっていくこともある。
どうしても誰も送り迎え手がないときは、乗合バスやバイクタクシーを使ったりもする。
朝、昼、夕方、と学校が退ける時間の少し前から、学校の前は我が子を待つ親達の車やバイクで一杯になりその周辺はちょっとしたラッシュになり、一般通行人がその辺を通り抜けるのも一苦労ということになる。
普段はその辺を流しているココナツジュース売りや果物売り、お菓子、おもちゃ等を売る屋台は掻き入れ時とばかり、学校前にででんっと店を構え子供達が出てくるのを待ち構えている。
そんな屋台から買った果物などを齧りながら、我が子を待っている親達。
とにかく子供の学校への送り迎えはなんだかイベントなのだ。


18日月曜日から新学期が始まった。
久しぶりの学校にはりきって登校する子供達。
可愛い我が子の学期始めの送迎のために、かなりの数の親が自分の勤めを欠勤した。
我が子の送り迎えのため、新学期初日欠勤する先生達も少なくなかったそうである。


必要不可欠なオカルト
           by Aki
異常だ。
世界中どこもかしこも地震やら、津波やら台風やら.....。
天変地異が各地で起こっている。
何だか次はバリのような気がしてならない。


 2005年2月。
バリの至るところで、バリ人の家には必ずある祠に指でなすり付けたような徴が現れた。
色は白で成分は未解明。
それはシガラジャ、カランガッサムとバリの聖山であるアグン山付近の村から発生し、瞬く間にバリ全土へと拡がった。
私などは以前発生した“ミステリーサークル”のようなものだろうと結構、鼻先で聞いていたのだが、周囲のバリ人達はこぞって「近々アグン山の爆発が起こる」と信じていた。


2月28日に何か起こる...。
某有名、なんてやら占い師、が紙面で予言していた。
地震、津波....一番有力なのはGunung Agungの噴火らしい。


予言日当日、ある村では村民は村からの外出禁止令が出たほどで、学校も役所も閉めたそうだ。
軟禁されて、何かあったら逃げだせんだろが。
村人全てが死んでしまったら誰が火葬をするんだろう。
バリ人の人生における意味である葬式を。


幸運にもその予言は外れた。
...がすぐにその某占い師は新しい“Xデー”を発表した。
結局その日も何も起こらず、以後彼女は紙面から消えた。
この話題は連日写真付きで一面を賑わした。
しかし新聞のトップ面に出るからといってその信憑性には何の脈略もない。
バリの地方紙では“こうゆうこと”が殆ど毎日、第一面を、「ぢゃぢゃぁぁんっ!!」と飾る。
そして科学的・その他一切の解明はされないまま、しばらくすると紙面から“しばらく”消える。
そして人々が忘れかけた頃、また、「ぢゃぢゃぁぁんっ!!」と現れる。


本気で死を覚悟していた友人の1人は、まだ幼い子供達と死に別れするのを想定して、涙さえ流していた。
そして私にも“神のご加護がありますように”と聖水のように澄んだ涙をこぼした。
そして悲しいやさしさに満ち溢れていたのは何も彼女だけではなかった。
“人類対自然”。
人々はお互い仲間意識を強く持っていた。
バリ人もジャワ人も外国人も。
死ぬのは嫌だけど、本来プライヴェートな出来事である“死”へと一緒に向かうことになることになる仲間達に、やさしい気持ちを持った筈なのに。


 世界各地では相も変らず天変地異や色々な事件が発生しているが、喉元過ぎれば火はまた対岸で燃えている。
ガイドが足りなくなるほど観光地が増えた最近のバリでは、警察官が足りなくなるほどの犯罪が凄まじい勢いで増加の一途だ。


次から次へと沸き起こる犯罪。
身近な犯罪は個々の利益によるものが殆どであり、何だか魂がささくれる。
皆がそう感じはじめた今日この頃、またこの白い“なすり線”が家々の祠に現れ始めた。


バリでのこの手のオカルトがいつも解明されないままな理由が、何だか解かる気がした。


重症渋滞                by Aki
なんとか規制せねば流通にも大悪影響が出てくるぞ。
ここ数年で異常に増えた車の数。
以前はバイクばかりが目に付き(それだってそんなに多くなかった)、対向車なんて滅多になく道を走っている車なんて数えられた。
それがこんなに短期間にその数はネズミ算式に増え、今ではもう手の付けようもない。


「南国の暖かい湿った風.....〜♪〜ルルル....そよぐ南風に吹かれてラララらぁ〜♪〜なんてノンキにリゾートしてる場合ではないのだ。
その暖かく湿った南風とやらは、全て車両からの吐き出される排気ガスだぜ。


ビーチ界隈、Kuta,LegianやDenpasarはいつだって相変わらずひしめき合っているのだが、最近はそういった渋滞が起こってもしょうがない区域、しゃぁない区域、あったほうが景気がいい区域だけでなく、なんだかどこもかしこも、なんである。
それは、幹線道路やメイン通りの渋滞を避けようと裏道を通るためである。
住宅地を抜け出た名もないような道でさえギチギチなんであるよ。


Baliではすでにハイ・シーズンが始まってて、観光客がうじゃうじゃ。
観光業関連の車両もバンバン走ってるのに加えて現在、インドネシアではスクールホリディ真っ最中。
他の島から(主にジャワ)からの金持ち連中らが、こともあろうに “自家用車” でやってくる。
炎天下でそんな状況ではイライラしっぱなしになるのは十分だ。
最悪なのはそれに加えて車、バイク、ローカル、外国人、老若男女を問わず、Baliの道を走っている者達は運転マナーが悪いことである。


うわぁぁぁ。
最近外出恐怖症気味なのである。


電話をかけて世直しを           by Aki
「直接電話を掛けてきてもSMS(メール)でもよいから、意見・感想・不満等、何でも言って欲しい」。
このほど、なんと自分のプライヴェート用の携帯電話の番号を公開してしまったSBY(スシロ・バンバン・ユドヨノ)インドネシア大統領。
「国民は私の声を聞いているのに、私が国民の声を聞かないってことはない」と、国民に歩み寄りの姿勢を見せた
金曜に公開、すぐに3,000件以上のアクセスがあり回線はパンク、翌土曜にはユドヨノ大統領の携帯電話は一時通話不可となった。
「しかし、国民の生の声・国民とのコミュニケーション、は確実に国の改善に役立つと」と翌週にでも電話回線を5本に増やすと宣言。


軍出身のユドヨノ大統領は、汚職を撲滅する、というのが公約でもあり、実際に着手しているのは有名だ。
このクリーン作戦、汚職にかけてはアジア1を誇る国・インドネシアでは無理難題という意見が国民の大多数だ。
「しばらくの間だけさ。またすぐに元に戻るから辛抱・辛抱....」と今はなりを潜めている汚職階層。
庶民層は「またか」と思いながらもどこかで「今度こそは」と期待して成り行きを見守っている。


「大統領閣下、あなたはこのほど『コンピュータソフトの海賊版取締り強化』を発令しましたが、これはインドネシア経済を担う企業、果ては政治の中でもなくてはならぬものです。あなたが取り締まったりしたら私たちを始めたくさんの企業が倒産し失業者は増え、結局は経済は発展しないことになるでしょう。ですからこの『海賊版取締り』を止めていただきたい」
公開された携帯メールに送信されてきた内にはこういったものもある。
アクセスしてきた「声」のうち大多数が批判や文句や愚痴で、意見・提案等もかなりの数らしく、今でのところ、この『携帯番号公開』という大胆な試みは、良くも悪くも国民の心を揺さぶっているらしく結構評判がいい。


あ、大統領閣下ぁ...ちょっと失礼...アタシみたいなぁ、外国人でもぉ、意見を、あ、えっとぉ、意見なんていう立派なものじゃないです..っていういうかぁ、質問.....してもいいですかぁ....。
........インドネシアってぇ、貧富の差が激しい国ですよねぇ。
ここにも強く改革を待ち望んでる「層」の人々がいるけどぉ、彼らの声ってぇ、届いてるんですかぁ?


...だってぇ、彼らはぁ、電話をかけるお金があるなら飯を食う.......ですよねぇ。


こぉゆぅ人たちのことってぇ、知ってましたぁ?大統領閣ぁ?