* やっぱりアバウト!?
突然、お金の話です。結論から言いますと、こちらの人はきちんとお金を管理できにくい価値観を持っています。それと、計画的なお金の管理という意識も薄いです。いくつかその理由も思いつくのですが、まずは現象面からご紹介!
家内の知り合い(以前チャンプル便りにも登場した修士課程卒業のアルタさん)はウブドで電気部品店を開いている。電化製品を売っているのではなく、日曜大工センターで売っているような、電気線、ランプ(いわゆる裸電球と呼ばれるやつ)といった小物などを売っている。
完全な家族的自営業なので、お店のお金と家庭のお金の区別がない。朝市場に買出しに行くときはお店のレジからお金を取り出す。こどもが近くのワルンでお菓子を買いたいといえば、お店のレジからお金が出てくる。レジのお金は“みんなのお金”であり、こうなれば、レジ閉めの意味もなく、毎日のお店の収支は一致しない。でも多くのバリ人にとってこんなことは問題にはならないようだ。というより、まったく当たり前。
また私のある友人は、家のリフォームをしている。“している”と進行形で書いたが、既に2年半経過するのにいまだに終了していない。確か、リフォーム開始後2年が経ったときにその友人の家に遊びに行ったのだが、リフォーム中のその家を見て驚いた。私はてっきりとっても大掛かりなリフォームをしているのかと思っていたが、なんと、庭の隅にわずか6メートル四方の新しい部屋を追加する作業だったのだ。作りを見るとブロックを使ったこちらバリのスタンダード・レベル。「既に2年もかかっているけどどうしてまだなの?」とつい聞いてしまった。すると答えは、「資金がそこを尽きた。2人の子供のうち、一人は中学校へ、もう一人は小学校へと入ったために、リフォームにお金を回す余裕がなくなった。」というものだった。
うぅ〜ン!! とってもナチュラル・・・・・・。子供が小学校や中学校に進級する年はずっと前から分かっているのだから、「はじめから計算しておけば良かったものを・・・」と思ってしまい、しつこくその友人に突っ込んでしまったら(私がインドネシア人だったら“うるさくて失礼な質問”だと思われる)、「確か2年前ひょんなことから臨時収入があって、思い切ってスタートしたけど、すぐに(そのお金)なくなっちゃった!」と、ニコニコして答えてきた。その部屋、現在は物置として有効活用されている(屋根は既にあります!)。
こういった現象の理由のうちのひとつとして、“あれば使う! なければ我慢する!”といった、お金に対するバリ人特有の考え方がある。
さらに、こちらでは月々の貯蓄額や貯蓄スピードが物価上昇に追い付かず、『お金を貯めてから何かを買う』、ということは少ない。こんなことをしていたら、貯蓄額の合計と物価の差が年々広がってしまい、何も購入できなくなってしまう。
そのため、無理してでもローンなどを組んで購入をスタートするのだ。
自分たちを追い込んでいくのだ。そうでもしないと物を所有することはできない。その良い例がオートバイ購入です。何しろローンで買うのです。万が一返済に詰まったら、物が没収されるだけ。日本人だと普通は、すごぉ〜く損した気分になり、その“失敗”に自己嫌悪に陥るものですが、こちらの人は違います。「ローンを払っている間は新品のオートバイに乗れていたので、その分のお金を払っていたと思えばいいのよ!」ってな感じです。
だから、冒頭の家のリフォームでも同じです。どこかで無理してでもスタートしないと、マテリアルをゲットすることはできず、トライすることに意味があり、ゆっくりと時間が流れればいいようです。
厳しい言い方をすれば“計画性がない”だとか、 “お金にルーズ”だとか言えますが、彼らにとってお金は『天下のまわりもの』で、今なくても明日はあるだろうし、今あっても明日はないかもしれないから、(お金が)あるときに何かしてみるのです!!
“こんな風に生きられたらホントに幸せだ”と思えてしまえることは、この時代において一体良いこと(正しい判断)なのでしょうか?
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