| 「もう雨季も終わりだねぇ..」 言いつづけてかなりになる。 「なんか空の高さが違うもんねぇ..」 毎日言っている。 「風が乾季の到来を告げています...」 という季語で書き出す手紙を何通も出した。 「空気の湿り具合がほら...」 人にも言い含める有様なのに一向に雨季は終らないし乾季は来ない。 それどころか日毎にクソ暑く、いや「熱く」なっているのは気のせいではあるまい。 いままでA/Cや扇風機は必要なかったし、買おうと思ったこともないのであるが、先日ショッピングセンターのレジで気がついたら買い物カゴには小型扇風機が入っていてよその人が入れる訳などないのでどうやら自分で入れたらしい。 ボーっとしながら自分の番が来てたらしく「Rp.○○○です」と言われてハッと我に返る。 すでにビニール袋に入れられ済みのものを見ると、ビニール袋から扇風機の頭がニョキッとはみだしていた。 .....確かに扇風機売り場に行ったは行った。 「この暑さだって一時のものだ。今までだって必要なかったじゃないか...」思い直した筈なのだ。 主婦の生理中の万引き....が頭をよぎる。 しかし当然そのようなものを買うことは予定外だったのでお金が足りない。 さてどうしたものか...。 「クレディットカード使えるかしら?」この手でいこう。 使える筈なんてないんだからそうしたら「あら、そう..じゃだめね。現金持ってないのよ」と出来る。 ...の筈だったのに「はい。使えますよ」と言われしどろもどろになり、「ぁぁぁあらっ、しし失礼..。きょ、きょ、今日は違うほうの財布を持ってきてしまったみたいだわ」 そうだ。ここは地元ショッピングセンターである。外貨で支払える訳などない。 「US$はどう?」 「使えませんね」 「あら、それじゃ手持ちの現金では足りないわ...この扇風機は両替してきてからにするわ。除けて置いてもらえる?」 「レジにまで辿り着いたのにも拘わらず買うことが出来なかったということはやはり必要ないということだな」と家路に着いた。 あれから1週間以上経つ。 最近は以前にも増して空も高くなっているし、風もはっきりと乾季の到来を告げていて空気の湿り具合も...。 なのに相変わらず日中はクソ熱く夜は熱帯夜で一向に乾季が訪れる気配がしない。 毎晩汗をかきながら小型扇風機でも買おうかと思ってる今日この頃だ。 |