| 「プルルルルル....」 「はい ○○です」 「あんた誰?」 なんか変ではないか。 なんかおかしくはないか。 掛けたほうがなぜいばる? 掛けておきながらアンタは誰かと問うている。 大体お前はどこに掛けたつもりなのか? 自分がどこに掛けたかも知らんのか? 何だか素晴らしい詩になってしまったがインドネシアでの電話はこうして始まる。 「ふんっとにまぁ、何て礼儀知らずなっ!」と、電話の度にプリプリする。 電話は戦いだ。 (受け手)「...ハロー」 (かけ手)「どちら様?」 (受け手)「どちら様ですか?」 (かけ手)「あなた誰?」 (受け手)「あなたは誰?」 (かけ手)「いいからあんた誰なの?」(負けてはいけない) (受け手)「いいからあんたこそ誰なのよ?!」(何が何でも勝たねばならぬ) (かけ手)「そこどこ?」(おっ? 戦法を変えてきた) (受け手)「そこはどこなの?」(その手には乗るかい) (かけ手)「どこなのよったらぁ、キィーッ!」(キィ−はこっちの方だ) (受け手)「だいたいあんたはどこに電話したのさっ?」 電話でのキャッチセールスだってこんな言い方はしない。 少なくとも私が生きてきた世界では、電話というものは受け手が威張り掛け手が遜るものなのだ。 ...逆だ。 かけた方が威張ってる。 ...正しくはどっちもエバッてる。 「どちら様ですか?」は受け手が言うセリフだと学校で習った...ような気がする。 習わなかったような気もする。 だいたい学校で電話のかけかたなんて習うっけ? まぁ、いい。 そんなことはどうだっていいが、どうだってよくないという人の為にここは1つ、<電話のかけかたエチケット教本>で習ったということにしておこう。 その<電話のかけかたエチケット教本>に{その一:相手が受話器をとったらかけ手はまず「どちら様ですか?」と聞きましょう}とあるだろうか? {そのニ:かけ手が受け手より先に名乗るのはエチケット違反です}なんて教えているだろうか? 挙句の果てに「私はどこにかけてんの?そこはどこ?あなたの名前は? 」なんてまるで、記憶喪失者みたいではないか。 こんなやり取りで無駄な時間と無駄な電話代を費やした後、相手が誰で、何の用なのか、が判明すればめでたしめでたし。 少なくないのが間違い電話。 さんざんイライラして終いにゃキーッとまでなったのにその結果間違い電話である。 どうしてくれる。 早くに名乗ってさえいればこんなことにはならなかった。 救われない。 ところが間違い電話でも話し込んでしまっている。 悩みなんかを打ち明けていたりする。 救われている。 それはそれで一件落着としよう。 あっ、失礼。ちょっと電話かけますんで...。 「...ハロー。あんた誰?...いいから、あんた誰?」 えっ? 何か変?。 慣れとは恐ろしいものである。 |